専門部会について

がん登録専門部会:活動方針・目的:がん情報利用プロジェクト第一回愛媛県がん情報利用プロジェクト

2014年4月12日、第一回愛媛県がん情報利用プロジェクトを開催しました。
県内外からがん関係者、約80人が参加し、がん情報やその利用について議論を深めました。

愛媛県がん情報利用プロジェクト参加者の参加記

第一回愛媛県がん情報利用プロジェクトに参加しての感想

四国中央病院 医事課 土田早人

率直な感想として、7拠点病院の皆様の発表はどこも同じぐらい凄かったです。推進病院としての初代担当者である私は、あと何年すればあのような素晴らしい発表ができるのかと思いながら聞いておりました。東先生の、解りやすくて、有り難いお話も含め比較的頻繁に登場したワードとして「DPC」「地域性」「連携強化」「人口減少」「高齢化」などが挙げられると思います。目指すものは、地域の人のため、延いては国民のためになる「がん登録」であるべきと再認識させられました。
何のためのがん登録なのか、漫然と日々の業務をこなすだけでは忘れてしまいがちな私にとって、非常に有意義な会となりました。この度は、このような会を企画していただき誠にありがとうございました。

第一回愛媛県がん情報利用プロジェクト
「がん登録」でみる愛媛県のがん診療 に参加して 感想

愛媛県立中央病院 診療情報病歴室 門田佳奈子 楠原美奈

今回私たちは初めての参加でしたが、院内がん登録情報・解析研修会大発表会では、各拠点病院の発表に、担当医療圏や患者の年齢層の違いによる特徴等が表れており、とても勉強になりました。またスライドについても聞き手の興味を引くような地図や表を用いたデータの見せ方で工夫を凝らされており、初心者にとっても非常にわかりやすいものでした。その中でも、各拠点病院の特徴、院内での活用、紹介数の変化や、高速道路による患者数の変化などはとても興味深い内容でした。
また国立がん研究センターの東先生の講演では、がん登録の情報をより積極的に活用していく方法、DPC等各種データとリンクさせて分析するというお話にとても関心を持ちました。
今回このプロジェクトに参加し、各拠点病院の方と情報交換ができたことは、私たちにとってとても刺激的であり、大変有意義なものになりました。
当院では今後、がん登録の分析から現状の問題点を把握し、院内及び患者様どのように還元していくのか検討する必要があると感じました。また地域の医療機関にも情報を発信し、患者さんのニーズに答えていく環境を整えていくためにも、がん登録を登録だけにとどめず、有効活用することの大切さを改めて感じたところです。
最後になりますが今回の発表に当たり、四国がんセンターの寺本先生、山下先生にアドバイスをいただき何とか無事発表を終えることができました。ありがとうございました。

第一回愛媛県がん情報利用プロジェクト
「がん登録」でみる愛媛県のがん診療に参加して

済生会今治病院 医療情報課 矢野幸子

「がん登録」でみる愛媛県のがん診療は、がん情報のひとつとして、院内がん登録がどのように利用されるか、がん登録者は、どのように情報提供していくかを、他職種の人たちと一緒に考えるためのプロジェクトとして開催されました。
愛媛県内7拠点病院の登録者による各病院の集計と分析の発表は、がん登録からみえる自院の現状把握や問題点の発見により、今後どのようにこの情報を提案し、発展させていくかを考えさせられました。昨年から発表者として参加させて頂いていますが、大勢の前で話すことや、がん登録特有の言葉を誰にでもわかるような言葉で説明することの難しさをあらためて、実感しました。
国立がん研究センターの東先生の特別講演にて、がん登録情報は、施設情報をつかむため、紹介医療機関を検索するため、また、がん登録の台帳として利用できること、しかし、情報に限界があるため、がん登録の特徴を理解して、施設の強みや特徴を説明する重要さを教えて頂きました。
相談支援センター関係者の方々からの報告では、がん登録情報が利用された現状を知ることができました。
この会に参加して、がん診療に携わる病院・医療スタッフ・患者さん等の間をつなぐための情報としてがん登録情報が必要としてもらえるように、情報を集計・分析し、説明するスキルを習得する必要性を感じました。
最後になりましたが、発表者として参加するにあたり、スライド作成に際し、ご指導頂いた四国がんセンターの寺本先生、山下先生、この会を準備してくださったスタッフの方々、心より御礼申し上げます。


この会は、愛媛県のがん情報の統合と活用を最終目標としたものですが、今回は、院内がん登録から見える愛媛県のがん診療の現状、愛媛県の地域がん登録の現状、全国がん登録対策などに関する県内の演者からの講演を行います。さらに、がんのQIやPDCAの策定に関して主導的な立場にある国立がん研究センター がん政策科学研究部部長 東尚弘先生を特別講師に迎え、情報に基づくがん医療評価のあり方について講演を頂きます。
最後に、総合討論の時間を取っていますので、愛媛県のがん情報のあり方やがん情報から見える愛媛県のがん診療の目指す道について話し合いたいと思います。新拠点要件が提示され、がん登録推進法が成立した今を考える上で重要な会になればと思っています。